鶴ちゃんの気まぐれ日記

コルンゴルトをこよなく愛する作曲家、鶴ちゃんのページです

2018年02月

革命前夜

2月25日、「革命前夜」という、変わったタイトルの演奏会に行ってきました。コルンゴルトのピアノ5重奏曲を聴くのが狙いでした。
Kakuåmei
会場は、成城学園の住宅街にある「サローネ・フォンタナ」というサロン風会場。
曲目は、

ワーグナー(三好駿編曲ピアノ五重奏版):楽劇「トリスタンとイゾルデ前奏曲

ドビュッシー:弦楽四重奏曲より第1楽章、第4楽章

コルンゴルト:ピアノ五重奏曲 の3曲が主なもの。

演奏者は、

ヴァイオリン:菊池武文、谷崎大起

ヴィオラ:世川すみれ

チェロ:渡邉ゆかり

ピアノ:三好駿

案内:水野蒼生


演奏家の皆さんはなかなか優秀な方が多く、見事なアンサンブルを聴かせてくれました。


このコンサートを企画したのが、若手音楽家の水野蒼生氏でした。彼はコルンゴルトを紹介したい為に同時代のシェーンベルグなどと併せて曲目を考え、「革命前夜」と名付けたとのこと。
「コルンゴルトとその時代」の著者である早崎氏も駆けつけ、終了後短時間ながらコルンゴルト談義に花を咲かせていました。
若い音楽家のなかでコルンゴルトの素晴らしさに目覚め、啓蒙活動を始める人が出てきてくれていることに、老コルンゴルトファンとして感慨深いものがあります。

福光コンサート

今年も「福光コンサート」が開催される。私も微力ながら編曲などで参加している。原発事故被災地域について、私は、複雑な思いを拭い去ることができない。
2018_Fukukou
 およそ一ヶ月後には東日本大震災から7年目の日を迎える。すぐに復興に取り組めたところではかなり復興が進んでいる様子も見受けられるが、すぐに復興に取り組むことが出来なかった原発事故被災の地域では、まだまだ復興に時間がかかることだろう。原発事故から何かを学んだのかどうか?我が国の政府は脱原発の方向には進まず、原発の再稼動を行っている。首相曰く「世界でもっとも厳しい安全基準をパスしたところに限り再稼動している」そうだ。再稼動の判断に世界でもっとも厳しい基準を使うのならば、住民の被爆回避についても世界でもっとも厳しい基準で判断して欲しいものだが、現実はそうではない。ウクライナでは現在、年間5ミリシーベルトを超える地域は強制移住の対象になるとのことだが、福島では年間20ミリシーベルト以下なら帰還区域になっている。
本来、年間1ミリシーベルトを超える区域は放射線管理区域として、一般人は原則立ち入り禁止であるべき区域だった。しかし、あの震災直後にその基準を当てはめようとすれば、首都圏のかなりの場所までも避難すべき区域となり、とてもじゃないがやってゆけない。そこで、国は様々なデータを調べて見直しを行い、国際基準の中でももっとも国家にとって都合の良い基準を採用し、年間20ミリシーベルトまでを一般人の住める地域と、暫定的に決めたのだ。将来的には年間1ミリシーベルトに基準を引き下げるという努力目標(口先だけ?)を付記して。しかし、年間20ミリシーベルトとは緩めすぎだろうと私は思う。せめて年間5ミリシーベルまでにして欲しい。それだと、50年居住して累積被爆量が250ミリシーベルトとなり、原発関連勤務者の一生涯に被爆しても良い被爆限度量程度になる。これが年間20ミリシーベルトなら、その生涯被爆限度量を4倍も超えてしまうのだ。・・・政府は、様々な方法でこれらの放射能の恐ろしさを誤魔化し、心配するには当たらないかのような報道を続けている。しかし、私は安全神話を信用しない。あと15〜20年後には、放射能が原因と推測可能な様々な健康被害がもっと出てくるかもしれないが、その時も政府は原発事故との関連を否定し、賠償もしようとはしないことが心配される。
しかし、今、避難指示解除区域に帰還する住民の多くは、政府の言い分を信じ、余計なことは心配しないようにして、帰還してゆくようだ。・・・・当事者でもない私がいくら心配しても、あまり意味のないことなのかなあ・・・・・・・・・・・・・・・・

3度は快い

Facebookのある記事で、ショパンの「革命のエチュード」の主旋律に入る前の前奏部分の最後8小節目の4拍目が、f-es-f-es で、次の C 音に進んでいることが 、音楽理論上esがドミナントの音ではないということで、話題に取り上げられていたので、私もコメントを書いたのだが、書いていて思い出した書物があるので、ちょっとここに書き出しておこうかと思う。内容は「短3度の音程はなぜ心地よいのか」という趣旨で書かれているもの。(以下抜粋)

ピーター・フォン=デル=マーヴェ著、中村とうよう訳「ポピュラー音楽の基礎理論」より
「3度の階段」(P.142)
音楽の大きな謎のひとつが、誰もが不思議と快く感じてしまう短3度の魅力にある。オクターヴ、4度、5度など響きの単純な音程が音楽を組み立てる重要な柱になっているのは、よくわかる。しかし、短3度のように納まりが悪くて響きの面でもまさに不協和な音程が、人間の声にあれほどなじむのは、なぜだろう。安定した雰囲気を醸し出すのは、なぜだろう。答えはわからないが、それが事実であることは間違いない。下降する短3度だけで成り立っている古いチャントは、カトリック教会の典礼から小学校の運動場まであちこちに登場するが(譜例9)・・・(中略)・・・2音構造と言っても普通は構造外の音のひとつ二つが仕上げを飾るために加わることが多い。これこそが、トニックとそれに向かってピッチの下がった”ブルーな3度”だけから成る、ブルース旋法のまったく丸裸な形式だ。さらにこれはメロディーの不協和の、可能な限り最も単純な実例でもある。トニックは協和音、3度は不協和音であり、ドミナントセヴンスが主和音に解決するのと同じように、3度はトニックに解決する。
これを「ドロッピング」形式の二音旋法と呼んではどうだろう。上の音がトニックなら「ハンギング」形式になる。(中略)この旋法のドロッピング3度とハンギング3度組み合わせると、短3度二つもしくは中立3度二つからなる三音旋法になる。(記者注:「中立3度」とは、長3度と短3度との中間くらいの音程を持つ3度で、黒人のワークソングなどに見られるとのこと)
PopsKiso058
この、「中立3度」については、私もシンセサイザーを使って実験的に作ってみた音源があったのだが、物理的に中立の音程を作っても、私の耳にはどうしても、「中立」ではなく、短3度や長3度に聴こえてしまったという体験がある。平均律な12音の音律に慣らされすぎている!、自分であることが確認できた。
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バンダナの鶴ちゃん

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