TaUchu_m.jpgデヴィッド・ドイッチュ著の「世界の究極理論は存在するか」~多宇宙理論から見た生命、進化、時間~という本を読み終えた。「平行宇宙(パラレル・ユニヴァース)が存在する」という持論を展開していて、素粒子理論の謎が解け、パラドックスもパラドックスでなくなるという、興味深い内容が盛りだくさんだった。たとえば「AはBである」と「AはBでない」という2つの命題は両立し得ないが、平行宇宙があれば両方とも成立できると説く。この宇宙の常識だと2つの命題は「矛盾」しているということでそれより先へ話が進まないが、平行宇宙があると「AがBである」場合と、「AがBでない」場合とを別の平行宇宙でそれぞれ話を先へ進められる~「両方とも正解であり得る」~みたいな。この考え方でタイムマシンのパラドックスがいとも簡単に解決(?)されていたのが印象的だった。「可能性のあることはすべて(平行宇宙に)実在する」とも説いている。じゃあ、この私がもっと世界的に有名な作曲家になって億万長者になるっていう可能性も実在するの???音符・・・そうだと言ってよーホッホー、ドイッチュさん・・・「音符そうだと言ってるじゃないのーホッホー(飾りじゃないのよ平行宇宙論は)」
ということで、なんだか楽しい気分になれる良い本でした。ハート