本今年はひとつ「原書」に挑戦してみようと思っている。英語の本なら,音楽辞典とかコンピューターミュージック関係の本とかをこれまでにも持っていたが、今回は「フランス語」の本なのだ。鶴ちゃんは大学1年生のときにフランス語を習っていただけで、フランス語に関して大変心もとない語学力なのだが,どうしても読みたい本があるのだ,どんな本かと言うと・・・・
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鶴ちゃんが一昨年研究論文を書いた大好きな作曲家の一人「G.フォーレ」は、名門パリ・コンセルバトワールの作曲の主任教授を務めたことはあるものの、自分自身はパリ・コンセルバトワールの出身ではなく「ニデルメイエールの古典音楽学校」の出身だ。しかし、彼が中期から晩年にかけて他の人の追随を許さない全く独自の和声感覚の曲を作るようになったのは、名門であり本流であるコンセルバトワールではなく、別のところで学んだことによる自由な発想があったからではないか、との見方もあることを一昨年知った。そこで,彼が学んだ「ギュスターブ・ルフェーブル著の和声法教程」という本を見たくなり、中古でも良いので手に入らないものかとあちこち探したのだが、もう100年も前の本なので古書すらもどこにも出回っていなかった。しかし,本田聖嗣君が、フランスの国会図書館にマイクロフイルムの形で保管されていることを見つけてくれた上、いろいろと骨を折ってくれ、その本のコピーを入手してくれた。それが今私の手元に有るのだ。ドキドキ大なんと胸の高鳴る本であることか。この本を読むことが今年の鶴ちゃんの最大の楽しみの一つなのだ。